AppleシリコンM1 iMac をApple Trade inでタダ同然で手に入れられたんだけど。
2021年5月21日にAppleからApple Silicon M1を搭載したiMacが発売されました。
20年前のカラフルなiMacを思い出させるようなカラーバリエーションもあり、往年のMacユーザーとしては是非とも手に入れたいMac。
去年iMacを買い替えたばかりなのよね。。
しかし、僕がiMacを買い替えたのは昨年(2020年8月)。20万を超えるようなモノを毎年買い替えるほど馬鹿でもないので、Appleからの告知後も指を咥えつつも、今のインテルiMac2020で後10年は戦うつもりで予約もせずあきらめておりました。
今のiMac2020だって、最後のインテルiMacとは言え、5Kディスプレイでメモリは64GBに増設してあるのでサクサクで、フォトショとイラレを立上げたまんまShade3Dを動かしたってメモリ不足でチンタラするようなことはないし、T2チップの恩恵で音質もかなり良いんです。
が、何しろその姿は前に使っていたiMac2013と、7年の時を超えても何一つ代わり映えしておらず、新しもの好きとしては、ワクワクするものがなく、モチベーションもぜんぜん上がらなかったのです(笑)
実は昨年、iMac2020を買う前には、既にApple Siliconを搭載したMacの噂は伝わっていたので、1年は待つつもりでいたのですが、なんとプレゼンが迫った暑い日の午後に突然ディスプレイが真っ青になり資料が作成できないという大ピンチに。時間も差し迫っていたので、急遽、吊しの状態の「iMac2020 27インチ」をヨドバシカメラ千葉店にて買ってきたものでした。
デザインが一新されたM1 iMacは、やっぱり欲しくなるw
発売日になってAppleのサイトでM1 iMacのスペックを確認していると、ふつふつと物欲が湧き上がってくる。試しに自分の欲しいスペックをセレクトしてみると、なんと税込み221,800円。なかなかのお値段。
しかし、AppleにはApple Trade inという下取りサービスがあり、去年買ったiMac2020をオンライン査定してみたら、なんと217,000円で買い取ってくれるという結果に。
その差額、僅か4,800円!
ディスプレイのサイズが27インチから24インチに小さくなるとか、M1対応のアプリが出揃ってないとか、メモリが64GBから16GBになってしまうとか、仕事で使うMacとしては一抹の不安もあるが、それ以上に新しい時代のiMacを体験できるかもということでテンションはMAXに!
気がついた時には、ポチってましたw
M1 iMacが着弾!!え、、意外と重いぞ??
発売日に予約ということもあり、M1 iMacが届いたのは6月24日。事前に今度のMacは軽いと聞いていたのだが、届いた箱は想像とは裏腹になかなか重い。早速、開封して箱を空けてみてまず驚いたのが、その開封方法。
箱の左右を外側へと開くと、本体をガードしていた下部がせり上がり簡単に取り出しやすくなるという仕掛け。まるで良くできたポップアップ絵本のようなギミックです。iMac2020のときには発泡スチロールで本体の上下左右を包んでいたのですが、今回のiMacではプラゴミを減らすということなのか、緩衝材は一切使われておりませんでした。傷防止のフィルム以外は全て紙由来。強度を増す為に複雑に設計された箱は、沢山の折り込みがあり、その為箱だけでも結構な重量になっていました。僕の注文したVESA規格のiMacはスタンドがないため、取り出してみると1枚のスレート。そして軽い。持った感じは、24インチのでかいiPadという印象でした。
僕が最初に持った時に重いと思った半分は箱の重みだったわけです。
この箱だけでも、良く考えられたペーパーオブジェなので、梱包材といっても捨てたくはないですね。
定評のあるエルゴトロンのモニターアームとドッキングだ。
何はともあれ、早速セッティング。事前にAmazonで注文していた「エルゴトロン LX デスクマウント モニターアーム」とM1 iMacを接続。今度のiMacは軽いので通常のスタンド付きタイプでも良かったんですが、家の中をあちこち移動するようなこともないし、何しろLAN内蔵の電源アダプターが思いのほか大きいので、デスクに据え置きってことにすると必要に応じて広く使える方がいいので、VESA規格のものを選択しました。
やばい、まじで美しい・・
セッティングが一通り済んで、眺めるとなんと美しいことでしょうか?黄色というよりはゴールドに近い印象で、背中なんかまるでビームコーティングされた百式かアカツキのような美しさです。
かつてのポリカーボネート製の初代iMacのボンダイブルーやインディゴiMacも美しかったですが、このM1 iMacはその時以来の感動を与えてくれました。
美しさは本体だけではありません。キーボードも刷新され、カラーが本体の色と同じ黄色になりTouchIDが搭載されました。マウスはベースはこれまでのマウスと同じMagicMouse2ですが、アルミ部分の色がやはり本体と同じとなってます。
キーボードも、マウスもビームコーティング仕様!?
新しいMagicMouseは通常の3倍は速いぞ?(動画あり)
キーボードもマウスも、一見すると仕様は何も変わっていないようにも見えますが、ちょっとだけ変更になっている箇所がいくつかあります。まず、キーボードですが外見上ですぐわかるのが、キー配列の変更です。
F4キーに割り当てられていた「LaunchPad」が「Spotlight」に置き換わり、F5には「音声入力(Siri)」、F6 には「おやすみモード」が新たに割り当てられてます。(先に発売されたM1 Macbook Airと同じ)
そして、キーボードの四隅の角の丸みが大きくなり柔らかい印象に仕上がっています。また、使っている分には全く目にすることはないのですが、キーボードの裏面が光沢仕上げからマットになりました。キーボードの裏面の光沢仕上げは実際に使っているうちに細かい傷がつき使用感が出てきてしまいますので、マットな仕上げにしたのは正解だと思います。
マウスですが、持ってみてすぐに気が付いたが、以前のものに比べ摩擦が非常に小さくなり滑りが良くなってます。これはマウスのお腹についているスムーサーに微妙な窪みが付けられているせいかと思います。この窪みのため、平らな机とマウスの接点の面積が少なくなり滑りが良くなっているんだと思います。
実際に旧マウスと新マウスを競争させてみたのですが、1年使ったマウスとはいえその差は歴然でした。(動画参照)
16GBじゃ、やっぱりメモリ不足だよな・・
さて、iMac 2020からのデータの移行もさっさと終わらせ、いよいよM1 iMacを起動すると、ログイン画面に「パスワードを忘れた場合は…AppleIDを使ってリセットできます」と見慣れぬ案内が出ました。この案内は起動時に毎回出てくるんですが、パスワードを入れるのにいちいち入力エリアをクリックなどして選択しないといけないので、正直邪魔です。環境設定の「ユーザーとグループ」で「Apple IDを使用してパスワードのリセットを許可」のチェックを外して出ないようにしてしまいましょう。
僕は普段からAdobeのアプリを中でもフォトショップとイラストレーターを使うことが多いのですが、実際にM1 iMac(メモリ16GB)で仕事になるのか非常に不安でした。
M1 iMacはメモリマネージャーが良くなっていてマルチタスクも問題ないとの触れ込みだったのですが、実際にイラストレーターを立ち上げて作業してみると、メモリ不足で動作が鈍くなり、都度CleanMyMacを起動させメモリをクリアしないといけない事態になってしまいました。
動け!動け!動け!動け!動いてくれよ〜どうして動かないんだぁ
仮想メモリのドライブを起動ディスクの他に外部HDなども使うようにしてみたのですが、結果は同じ。やっぱりというか16GBのメモリでは、Adobe系のアプリは少し荷が重いようです。
Macでグラフィックをする人にとって、メモリ不足は致命的。メモリを増設できるなら、まだ救いの道はあるのかもしれませんが、M1 iMacでは増設もできないので騙し騙し使っていくしかないようです。
それまでのiMac2020 27インチは、メモリを64GB積んでいましたのでAdobeのアプリの他、ブラウザやメール、それに企画書を作成するのに使うOmniGraffle PROやShade3Dなんかいっぺんに立ち上げていてもメモリ不足に陥るようなことはなかったのですが、M1 iMacでもメモリの代わりに外部SSDを使えるようにならない限り、Appleシリコンにメモリが32GBぐらい積まないとグラフィック関連の仕事にはきついと思います。
内蔵スピーカーの音は、iMac 2020の方がいいような気がする。
音に関しても、凄く良くなったとの前振りでしたが、実際に聞いてみるとiMac 2020の方が音に広がりが感じられます。リモート会議やYouTubeぐらいなら気になりませんが、音楽を聴くと全体がフラットな感じがするのは否めません。
初のAppleシリコン搭載のiMacということですが、チップはMac miniやMacBookと同じものですし、やはりプロ仕様というよりはエントリーモデルといった感じでしょう。
デザイン的にはジョナサン・アイブ時代に別れを告げたフラットな感じでアルミの素材感もあって良質な感じがしますが、性能的にはまだまだAppleシリコンが過渡期ということもあり、macOSや各種アプリが洗練されてこないとプロが使っても納得のMacにはならないでしょう。
あと、Appleの信者としては、やっぱり正面の顎の下にAppleロゴが欲しいかな(笑)
背面は凄くかっこいいんだけど、正面は色があるとはいえ、リンゴのロゴがないとなんか寂しくてモチベーションが下がる。
オマケのAppleロゴのステッカーも本体に合わせた色付きだぞ。しかも2色。
ちなみに例によってオマケのAppleロゴステッカーがついてくるんですが、こちらもM1 iMacのカラーに合わせたステッカーになっています。正面の顎の下に貼ろうかと思って当ててみたのですが、サイズがあっていなくて貼れませんでした。この辺りは詰めが甘いなと言わざる追えませんね。
とっても、美しいが、現段階では仕事でバリバリ使うMACではない。
総括として、今回のM1 iMacを買おうと思っているグラッフィックデザイナーやイラストレーターの方は、もう1〜2年待ってからの方がいいと思います。M1チップは確かに優秀ですが、まだ、現段階ではメモリをたっぷり積んだインテルMacの方が優秀で、体感速度なんかも数字で見るほど劇的に違いはありません。
デザインは刷新されたので愛でるにはいいですが、仕事に支障をきたすことにもなりかねません。
今後、macOS Monterey やAppleシリコンに対応したアプリがこなれてくれば改善されるかもしれませんが、焦って買い替える必要はないと思います。