Apple Vision Proとデュアルニットバンド──ようやく“使える”段階へ
Apple Vision Proを日本で発売当日に購入してから、1年半が経った。2年ローンの途中だが、正直これまで「快適」とは言えなかった。1時間も装着すると、おでこが圧迫されて痛くなる。
いくつかのサードパーティ製バンドを試してみたものの、どれも決定打にならず、最終的にBelkin Head Strapで落ち着いていた。
とはいえ“マシ”という程度で、理想的なフィット感には程遠い。
そんな中、M5チップ搭載の新モデルが発表され、目に留まったのが新しいデュアルニットバンドだった。

見た目からして、従来のソロニットバンド+ヘッドバンド構成よりも調整しやすく、安定していそうだ。本体仕様はM2版と大きく変わらないように見えたので、「これはバンドだけでも試す価値がある」と思い、即予約した。


こうなるとM5の最新モデルのようだw
注文したことを忘れかけていた11月7日に届いた現物が不意に着弾w 手に取ると、まずその重さに驚いた。
ソロニットバンドが約55gなのに対し、デュアルニットは181.5g。幅が狭くなった後頭部バンドに重量が集中しており、全体のバランスが大きく変わっている。


装着すると、頭頂部の高さと後頭部の長さを独立して調整でき、後方の重みが顔側の荷重を分散してくれる。この仕組みによって、額の痛みがほぼ解消された。もちろん個人差はあるが、2時間ぐらいなら違和感なく装着し続けられるだろう。
Vision Proは間違いなく革新的なデバイスだが、使い心地の面ではまだ発展途上だと思う。実際、作業効率で言えば31インチモニターの方が圧倒的に快適だ。
仮想ディスプレイにMacを表示しても、画面が横に広すぎてメニューバーが遠く、Adobe系のアプリでは操作が煩わしい。結果的に、自宅では従来のモニター作業に戻ってしまう。

一方で、ホテルや出張先ではVision Proが圧倒的に便利だ。自宅で使っているMacminiとキーボード、それにAppleVisionProを、仮想ディスプレイで大画面作業ができる。
今回のデュアルニットバンド化で装着時間のストレスが消えたことで、自宅でも「これなら本格的に作業してもいい」と感じるようになった。
特に目の疲労に関しては、Vision Proのディスプレイが圧倒的に有利だ。全方位にピントが合っているため、老眼気味の目でも文字がくっきりと見える。
ちなみにVisionOS 26になってからはApple製以外のキーボードも認識し、「ボラボラ島などの環境」を360度表示中でもリアルなキーボードが視界に映る。
仮想ディスプレイをキーボードのすぐ上に配置すれば、打鍵感と視認性が両立する。
この自然な環境は、従来のVRデバイスにはなかった感覚だ。重くなったバンドが、装着バランスを取るための“錘”になった。
その結果、Vision Proはようやく「使える道具」になった気がする。
未来のデバイスが人に寄り添うためには、こうした地味な改良が欠かせない。
今回のデュアルニットバンドは、その最初の一歩だと思う。













