Reasons for Dragon ー龍の理由ー
プーチンによるウクライナへの侵攻が始まってもうすぐ2年になろうとしています。
侵攻が始まった頃、正直なところ、ここまで戦争が長引くとは考えていませんでした。
ソチ五輪のどさくさに紛れてクリミアを一方的に併合したときのように、2ヶ月もあれば、半ば泣き寝入りのような形で戦争にピリオドが打たれるだろうと思っていたのです。
しかし、侵略戦争は今なお続き、収まる気配がありません。
遠い日本で暮らす僕には、なぜプーチンがウクライナにそこまで執着して固執するのか、その理由がよくわかりません。その前のジョージアへの侵攻も同様です。
もちろん、プーチンの中では何かしらの理由があるでしょうが、聞いた範囲では自分の言い分を正当化しようとする詭弁でしかなく、そんな理由で都市を破壊し続け無差別殺人をしていいような理由には思えません。
戦争が長引く中で、ウクライナ国民が早く平和に過ごせるようになればいいと願っていましたが、今度はハマスによるイスラエル人への虐殺、そしてネタニアフによる報復を理由とするパレスチナ人への大虐殺が始まってしまいました。
画面に映し出される痛ましい光景は、メディア慣れした日本人には、戦争映画のワンシーンのようで非現実的ですが、少なくてもNHKから流れてくる映像の99%は実際のものでしょう。
そして殺戮が、殺戮する理由になっていくのは、大昔から続くこれまでの民族や宗教を理由にした争いごとと何ら変わりありません。何千年、何百年経っても人はつまらない感情に支配されています。
私もできた人間ではないので、人の気持ちを無視して自分勝手に行動するような人たちには、本気で早くこの世からいなくなってほしいと思いますが、殺すことはしません。
恨みや憎しみの感情が沸き立ちますが、人としての理性がそれをさせません。理性を持って思いとどまることは、人間が人として成立する理由にほかなりません。
これは戦争の話だけでなく、この世の人間は何かしらの自分なりの理由があって行動しますが、大前提として他者を尊び慈しむという理由があっての行動でなければなりません。
他者の尊厳を大切に行動することは、利益の分配へつながり、飢餓などで苦しむ人をを救い、温暖化へのブレーキとなり、延いては地球環境のバランスの正常化へとも繋がっていきます。
ひとりひとりを愛する理由(りゆう)が、地球を守る龍(りゅう)となるのです。